休日にSNSのショート動画で、顔よりも大きな台湾の巨大唐揚げ「ダージーパイ」にかぶりつく映像を見て、「うわっ、これめちゃくちゃ美味しそう!おうちで作れたら家族みんなが絶対に喜ぶだろうな……」と強い食欲とワクワク感をそそられたあなたへ。
「でも、あんなに巨大な唐揚げを家でどうやって作るの?」「専用のスパイスなんて持ってないけれど、本当にあの本格的な味が出せるの?」と、少しだけ不安を感じていませんか?
ご安心ください。大鶏排(ダージーパイ)は、特別な道具や専門の香辛料がなくても、ちょっとした下処理のコツと、家にある調味料の組み合わせさえ知っていれば、ご自宅のキッチンで見事に再現できます。
この記事では、料理研究家である山本健太が、鶏胸肉を破かずに「大きく薄く」広げるプロの物理テクニックから、五香粉(ウーシャンフェン)がない場合の代用方程式、そしてお店のようなザクザク食感を叶える衣の秘密までを徹底解説します。今度の休日は、ご家族をあっと言わせる台湾夜市さながらの感動体験に出かけましょう!
[著者情報]
山本 健太(やまもと けんた)
料理研究家 / アジア飯コーディネーター
台湾のローカルフードに魅せられ現地で100店舗を食べ歩き、日本の家庭にある食材だけで「本場の味と感動」を再現するレシピを雑誌やWebメディアで多数発信。累計レシピ監修数300以上。「おうちの食卓が最高に盛り上がるエンタメ空間に変わる」をモットーに、初心者にも分かりやすいレシピを届けている。
ダージーパイ(大鶏排)ってどんな食べ物?普通の唐揚げとの違いを解説
ダージーパイ(大鶏排)は、台湾の夜市(ナイトマーケット)で絶大な人気を誇る、顔のサイズほどもある巨大な鶏の唐揚げです。街を歩きながら袋の上から豪快にかぶりつくのが本場流のスタイルであり、日本国内でもテーマパークや専門店に行列ができるほどのトレンドグルメとなっています。
では、私たちが普段作っている一般的な日本の唐揚げと、ダージーパイにはどのような違いがあるのでしょうか?
一番の違いは、「鶏肉の切り方と厚み」、そして「使われているスパイスの香り」にあります。
日本の唐揚げは、鶏肉を一口大に切ってジューシーさを閉じ込めるのが一般的です。これに対して大鶏排は、鶏胸肉を一枚肉のまま限界まで薄く平らに広げます。この「大きく薄くする」形状こそが、火の通りを早くし、サクサクとした軽やかな衣の食感を生み出す最大の秘密です。
また、味付けには台湾特有の香辛料である「五香粉(ウーシャンフェン)」が使われており、シナモンや八角などのエキゾチックで食欲をそそる香りが特徴となっています。「子どもも食べるから、あまりエスニックすぎる香りは心配……」という方もご安心ください。次の章から解説するコツを押さえれば、ご家庭の好みに合わせた味の調整も自由自在です。
【最大の肝】鶏胸肉を破かずに「大きく薄く」広げるプロの物理テクニック
ダージーパイ作りにおいて、最も重要で楽しい工程が「鶏胸肉を大きく薄く広げる」作業です。ここを手を抜かずにしっかりと行うことで、お店のような圧倒的な迫力と、火通りの良さが生まれます。
鶏胸肉はそのままでは厚みがあるため、以下のステップに沿って丁寧に広げていきましょう。
- 繊維を断つ観音開き
鶏胸肉の厚みのある部分に、包丁を横から水平に進めていきます。完全に切り離してしまわないように注意し、左右に開いて「観音開き」の状態にします。 - ラップに挟んで物理的に叩く
開いた鶏胸肉を大きめのラップの上に置き、その上からさらにラップをかぶせます。肉の繊維を均一にほぐすため、麺棒やマグカップの底などを使って、中心から外側へ向かって力強く叩いていきます。 - 厚さ5mmの均一なサイズへ
破けないように力加減を調整しながら全体を叩き伸ばし、厚さが約5mm程度の均一な状態にします。これで元のサイズから約1.5倍〜2倍の大きさに広がり、迫力あるダージーパイの土台が完成します。

五香粉がない!家にある調味料で本格的な香りを再現する代用方程式
「ダージーパイを作りたいけれど、家に五香粉(ウーシャンフェン)なんてない……」と諦めてしまうのはまだ早いです。実は、ご家庭のキッチンスパイスや調味料を賢く組み合わせることで、本場さながらのエスニックな香りと深みを十分に再現することができます。
以下の代用方程式を参考に、お手元の調味料でトライしてみてください。
📊 比較表
表タイトル: 本場の五香粉と、家庭にある調味料による代用方程式
| 再現したい香り・要素 | 本場の原材料 | ご家庭にある調味料での代用パターン |
|---|---|---|
| 甘いエキゾチックな香り | シナモン、クローブ | シナモンパウダー(ほんの少量を振るだけで一気に台湾風に!) |
| スパイシーなアクセント | 花椒(ホアジャオ)、八角 | 黒こしょう または カレー粉(隠し味として少量使用) |
| ベースの旨味とコク | 醤油、紹興酒など | 醤油 + おろしニンニク + おろし生姜(しっかり下味をつける) |
| 全体をまとめる隠し味 | 各種香辛料の調和 | ごま油 または オイスターソース(コクをプラスする) |
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 五香粉がない場合は、「シナモンパウダーをごく少量」と「ニンニク・生姜・醤油」をベースに下味をつけ、仕上げにカレー粉をひとつまみブレンドしてみてください。
なぜなら、この組み合わせは多くの人が見落としがちで、専用スパイスがなくても驚くほど本格的なアジアンテイストを演出できるからです。この知見が、あなたの成功の助けになれば幸いです。
サクサク・ザクザク食感が持続する衣の秘密と失敗しない揚げ方のコツ
大きく薄く伸ばした鶏胸肉に、最高にサクサクとしたザクザク食感の衣をまとわせるためには、衣の配合と油の温度管理がカギとなります。
多くのレシピでは片栗粉が使用されますが、さらに本場の食感を近づけるためには、片栗粉に少量のタピオカ粉(または上新粉・コーンスターチ)を混ぜ合わせるのが調理科学的なアプローチとして効果的です。これにより、揚げ上がりの吸油率が下がり、表面がカリッと仕上がるだけでなく、時間が経ってもベチャッとせずサクサク感が持続します。
また、衣をまぶした後に5分ほどバットの上で休ませて衣を肉に馴染ませることで、油に入れた際に衣が剥がれ落ちるのを防ぐことができます。油の温度は高すぎると焦げてしまうため、170度前後の中温で、大きいためフライパンのサイズに合わせて半分に切るなどして手際よく揚げてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 子どもが食べるのですが、スパイスの香りが強すぎないか心配です。
A. お子様が召し上がる場合は、下味の段階でシナモンパウダーや胡椒などのスパイスを控えめにするか、プレーンな唐揚げに近い状態で揚げてください。その代わり、大人の分だけ後から「五香粉」や「一味唐辛子」を振りかけることで、家族全員が美味しく楽しむことができます。
Q. たくさん作りすぎて余ってしまった場合の温め直し方は?
A. 冷めてしまったダージーパイは、電子レンジだけを使うと衣のサクサク感が失われてしまいます。おすすめは、電子レンジで軽く中心まで温めた後、オーブントースターや魚焼きグリルで数分ほど表面をカリッと焼き直す方法です。これだけで、揚げたてのようなザクザク食感が蘇ります。
おうちが台湾夜市に変わる!家族の「美味しい」を引き出す休日ディナーへ
今回は、SNSで話題のダージーパイ(大鶏排)を自宅で失敗なく、夜市級の感動とともに再現するためのコツをご紹介しました。
- 鶏胸肉を観音開きにし、ラップの上から麺棒で叩いて厚さ5mmの大きさに広げること。
- 五香粉がなくても、シナモンや身近な調味料の組み合わせで本格的な香りが再現できること。
- 片栗粉に澱粉を組み合わせ、休ませてから揚げることでザクザク食感が長持ちすること。
特別な技術や道具はいりません。ちょっとした下処理の工夫とアイデアだけで、いつもの食卓がまるで台湾の賑やかな夜市のようなエンタメ空間へと変わります。
さあ、次の休日は、キッチンから漂う香ばしいスパイスの香りとともに、ご家族の「お店みたいで美味しい!」という笑顔を引き出す巨大ダージーパイ作りにぜひ挑戦してみましょう!
[参考文献リスト]
– 白ごはん.com 「大鶏排(ダージーパイ)のレシピ」 – 冨田ただすけ (https://www.sirogohan.com/recipe/da-jipa-i/)
– 味の素パーク 「台湾風巨大唐揚げ(大鶏排)のレシピ」 – AJINOMOTO (https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/801730/)
– macaroni [マカロニ] 「台湾グルメ『大鶏排(ダージーパイ)』の作り方・特徴解説」 (https://macaro-ni.jp/109043)


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