英語の文章や会話でthenを見かけて、「それから」と訳したのに意味がつながらないことはありませんか。thenの中心的な意味は「その時」「それから」「それなら」の3つです。直前の内容が時点、行動の順番、判断の条件のどれを示しているかで訳し分けます。
例えば過去の生活について話していれば「その頃」、作業の手順なら「次に」、相手の返事を受けて予定を決めるなら「それなら」が自然です。日本語の訳語を一つだけ覚えるより、文と文のつながりを見るほうが読み取りやすくなります。
基本の意味、よく使う表現、thanとの違いを独自の例文で整理します。最後の練習問題まで確認すれば、文脈に合う訳を選び、自分の予定や手順を説明するときにも使えるようになります。
thenの意味は前後関係で3つに分ける
Cambridge Dictionaryのthenでは、ある時点を指す用法、次に起こることを表す用法、条件を受ける用法などが説明されています。まずは次の対応で整理すると、短い会話でも意味を取りやすくなります。この記事の英文と訳は学習用に作成した例です。
| 前後の内容 | 自然な意味 | 読み取るポイント |
|---|---|---|
| 過去や未来の時点 | その時・その頃 | いつを指すか |
| 行動や出来事の順番 | それから・次に | 何のあとか |
| 条件や相手の発言 | それなら・では | 何を受けた判断か |
単語の直前だけで判断できないときは、一つ前の文も読んでください。thenは、すでに共有されている時点や状況を受けることが多いためです。日本語で不自然なら、別の意味に置き換えて文全体を読み直してみましょう。
時点を指すthenは「その時」「その頃」
過去の話をしているときのthenは、話題になっている時点を指します。今と比べて何が違うかを説明するときにも使えます。
I lived in Kyoto then.
私はその頃、京都に住んでいました。
この文のthenは「京都に住んで、そのあと何かをした」という順序ではありません。前の会話で話題になった時期に、京都で暮らしていたという意味です。例えば「学生だった頃はどこに住んでいたのか」という流れなら、「その頃」が学生時代を指します。
The meeting starts at two. I’ll be there then.
会議は2時に始まります。その時間にそこへ行きます。
未来の時点にも使えるので、thenを過去専用の単語と覚えないことが大切です。この例では2時を受けています。then自体が過去か未来かを決めるのではなく、動詞や前後の説明が時間を示しています。
nowと比べると違いが分かりやすい
I was busy then, but I’m free now.
その時は忙しかったけれど、今は時間があります。
thenとnowを対にすると、二つの時点の対比がはっきりします。「その時」の具体的な日時が書かれていなくても、会話で共有されていれば使えます。逆に、相手が時期を知らない説明では、先に年月や出来事を添えると親切です。
順序を示すthenは「それから」「次に」
二つ以上の行動を順番に説明するときは、thenが後の行動をつなぎます。料理、道案内、予定の説明などで使いやすい用法です。
Read the question, then choose an answer.
問題を読んでから、答えを選んでください。
大切なのは「読む→選ぶ」という順番です。thenには、必ず長い時間が空くという意味はありません。すぐ続く行動にも使えますが、何分後なのかを明確にしたいときは、別の時間表現を補います。
We had lunch and then visited the library.
私たちは昼食を取り、それから図書館に行きました。
and thenという形にすると、行動をつなげて述べやすくなります。ただし長い文章で毎文thenを繰り返すと、単調に感じられることがあります。出来事の順序が十分に分かる場所では省き、次の段階を示したいところで使いましょう。
nextとの使い分けを考える
手順を説明するNext, open the box.とThen, open the box.は、どちらも「次に箱を開けてください」という意味で使えます。nextは次の段階を取り上げる感じ、thenは前の行動を受けて続ける感じで考えると整理しやすくなります。すべての文で置き換えられるわけではありません。
例えば「その頃は京都に住んでいた」のthenをnextに変えると、同じ時点の意味は保てません。似ているのは、あくまで順序を示す用法です。
判断につながるthenは「それなら」「では」
相手の発言や条件を受けて、結論を出すときにもthenを使います。この場合は時系列にこだわらず、「その事情なら」と考えてください。
You’re tired? Then let’s take a break.
疲れているの? それなら休憩しよう。
休憩を提案する理由が、相手が疲れていることです。「疲れている。そのあと休む」という順番だけを表す文ではありません。会話では「じゃあ」と訳したほうが自然になる場合もあります。
If the shop is closed, then we’ll come back tomorrow.
店が閉まっているなら、明日また来ましょう。
ifの条件を受けるthenは、判断のつながりを分かりやすくします。この例ではthenを省いても基本的な意味は伝わります。ifがあれば必ずthenを入れる、と機械的に覚える必要はありません。
よく使う組み合わせはひとまとまりで覚える
| 表現 | 意味の目安 | 独自例文 |
|---|---|---|
| by then | その時までには | I’ll finish it by then. その時までには終えます。 |
| until then | その時まで | I’ll wait until then. その時まで待ちます。 |
| since then | それ以来 | I’ve lived here since then. それ以来ここに住んでいます。 |
| back then | 当時は | We were students back then. 当時、私たちは学生でした。 |
by thenとuntil thenは特に混同しやすい組み合わせです。「その時までに終える」という期限ならby、「その時まで待ち続ける」という継続ならuntilが合います。日本語の「まで」だけで選ばず、動作が完了する話なのか、続く話なのかを確かめましょう。
See you then.は、すでに約束した時にまた会おうという挨拶です。具体的な予定がまだ共有されていない場合には、thenが何を指すのか分かりにくくなります。まず日時を決めたうえで使うと自然です。
thenとthanはつづりも役割も違う
thenは時間・順序・判断のつながりに関わる語です。一方、thanは比較でよく使い、「〜より」に当たります。
This bag is lighter than that one.
このかばんは、あちらのかばんより軽いです。
この文では二つのかばんを比べているためthanを使います。thenにすると「〜より」の関係を表せません。つづりに迷ったら、比較対象があるかを先に探すと判断しやすくなります。音だけで覚えるより、lighter than、older thanなど比較の形で練習しましょう。
短い練習でthenの意味を確認する
- I was ten then.
- Wash your hands, then eat.
- You don’t like tea? Then how about water?
1は「その時、私は10歳だった」で時点、2は「手を洗ってから食べて」で順序、3は「お茶が好きではないの? それなら水はどう?」で判断です。訳語が多少違っても、前後の関係を正しく取れていれば大丈夫です。
thenを見つけたら、まず「いつの話か」「何の次か」「どんな条件を受けているか」を確認します。一つの訳語をすべてに当てはめず、文脈に沿って選ぶことが、自然な読解と会話につながります。


コメント