子供NISAのシミュレーションは、月々の積立額だけでなく、開始時期と元本上限をそろえることが大切です。年60万円を満額使う月5万円の例では、10年で元本600万円に到達します。その後も18年間ずっと同じ額を積み立てる計算にすると、今回の未成年枠の上限を超えてしまいます。
以下は2027年1月から月末に積み立て、元本600万円で新規拠出を止め、既存分の運用だけを続ける仮定です。年率0%・3%・5%を同じ方法で比較しますが、どの利回りも予測や保証ではありません。18年の例は0歳ごろからの長期計画を想定し、成人後の新規枠や追加拠出は含めません。
月1万円・3万円・5万円の10年後と18年後、開始が遅い場合、使う直前の下落も並べます。元本と運用結果、下落時に使える額を分けて見ることで、満額を目標にする前に、家計で続けられる金額と必要な備えを判断できます。情報は2026年10月22日時点です。
2027年開始・月末積立で試算条件をそろえる
0~17歳向けのつみたて投資枠は2027年1月開始で、年間60万円、非課税保有限度額600万円です。2026年は受付・準備の時期であり、新制度で2026年から運用していたことにして年数を足すことはできません。制度条件は金融庁のNISA案内、時点の整理は子供NISAの基本と開始時期で確認できます。
試算は2027年1月開始、毎月末の拠出、売却や枠の再利用なしという条件です。月利は「(1+年率)の12分の1乗-1」とし、毎月、既存残高を運用した後に積立額を加えます。年率を単純に12で割る方法とはわずかに異なります。
費用と物価上昇は別途反映していません。実際の投資では信託報酬などの費用がかかり、価格も毎月一定ではありません。表は設定した利回りが続く計算上の比較であり、個別商品の将来残高や実際の購買力を示すものではありません。
月1万・3万・5万円を10年と18年で比べる
以下は同じ月末計算による編集部の試算です。金額は万円単位、小数第1位に丸めています。元本は入れた金額、0%・3%・5%はそれぞれ仮定した運用残高です。600万円に達した後は拠出を止めるため、月額×期間だけで元本を計算しない行があります。
| 月額 | 期間 | 元本 | 年率0% | 年率3% | 年率5% |
|---|---|---|---|---|---|
| 1万円 | 10年 | 120.0万円 | 120.0万円 | 139.4万円 | 154.4万円 |
| 1万円 | 18年 | 216.0万円 | 216.0万円 | 284.8万円 | 345.3万円 |
| 3万円 | 10年 | 360.0万円 | 360.0万円 | 418.3万円 | 463.1万円 |
| 3万円 | 18年 | 600.0万円 | 600.0万円 | 805.5万円 | 986.3万円 |
| 5万円 | 10年 | 600.0万円 | 600.0万円 | 697.2万円 | 771.8万円 |
| 5万円 | 18年 | 600.0万円 | 600.0万円 | 883.2万円 | 1,140.3万円 |
月1万円なら10年で120回、18年で216回積み立てます。月3万円は200回で元本600万円になり、18年例では残る16カ月は運用だけです。月5万円は120回で600万円に達し、18年例の後半8年は新しいお金を入れません。
同じ600万円の元本でも、早めに積み立て終えて運用期間を長く取る設定では、正の一定利回りの計算結果が変わります。ただし実際の市場では早く投資した分が値下がりすることもあり、表だけで積立額を増やす理由にはできません。
満額600万円は月5万円なら10年で到達
10年後に止まるのは拠出
月5万円×12カ月=年60万円、年60万円×10年=元本600万円です。年間投資枠と非課税保有限度額は別の上限であり、年間枠が毎年あるからといって、このモデルで18年間に1,080万円を入れられるわけではありません。
また、600万円は購入額を基準に考える枠です。運用益で評価額が600万円を超えたことと、元本600万円を拠出し終えたことは別です。評価額だけを見て新規拠出の停止時期を決める計算にはしていません。
18年後の例は、後半8年を運用だけ続ける
月5万円の18年例は「120カ月の拠出+96カ月の保有運用」です。年率3%の仮定では10年後697.2万円から18年後883.2万円へ、年率5%では771.8万円から1,140.3万円へ計算上増えます。一方、0%ならどちらも600万円です。
18年は期間比較の単純モデルで、成人後に使える新しい投資枠や追加拠出を上乗せしていません。実際の成人移行や購入可能期間は、子供の生年月日と利用会社の案内で確認してください。
開始年齢が遅い場合は積立期間から考える
18歳まで8年なら元本480万円の例
仮に2027年に10歳で、家計上の積立期間を8年・96カ月と置くなら、月5万円の元本は480万円です。同じ月末計算では、年率0%で480.0万円、3%で540.8万円、5%で586.0万円となります。これは誕生日や制度上の年齢判定を厳密に再現した計算ではなく、期間を8年と置いた家計の仮定です。
0歳から18年の表を、そのまま年齢が上の子供の計画に使わないようにしましょう。開始時期が遅い場合は、使う日までの月数をまず数え、続けられる月額を掛けて元本を確認するほうが先です。
制度開始前の年数は加えない
子供が生まれてから2027年までの年数を、新しい子供NISAの運用期間へ含めることはできません。短い期間で目標額に届かないからといって、高い利回りを前提に不足分を埋めないでください。預金で確保する額、月々の余力、目標額自体も一緒に見直します。
進学直前に20%下落した場合も並べる
月5万円・18年・年率3%の仮定残高は、円単位の試算で8,832,428円です。そこから使う直前に20%下落すると約706.6万円、30%下落すると約618.3万円になります。600万円の元本に対する余裕は、下落前の表示より小さくなります。
| 仮定する状態 | 残高 | 元本600万円との関係 |
|---|---|---|
| 一定年率3%の18年後 | 883.2万円 | 約283.2万円上回る計算 |
| その直後に20%下落 | 706.6万円 | 約106.6万円上回る計算 |
| その直後に30%下落 | 618.3万円 | 約18.3万円上回る計算 |
この例が元本を上回っていても、長期なら元本割れしないという意味ではありません。たとえば月5万円・10年・年率3%の計算残高697.2万円から30%下がると約488.1万円で、元本600万円を下回ります。下落率も発生時期も予測ではなく、資金計画を点検するための仮定です。
一定利回りの試算は、途中の大きなマイナスの年や価格推移を再現しません。使う時期が近づいた費用を現預金で分けるなど、必要額を確保する方法も検討しましょう。回復するまで待てるかどうかは、子供の支払予定によって変わります。
積立額は使う時期と家計余力から決める
毎月の余力、使う年、預金で確保する必要額を確認してから試算すると、無理のない積立額を考えやすくなります。親や祖父母から資金を渡す場合は、NISA内の非課税と贈与を分け、子供NISAと贈与税の考え方も確認してください。
満額にしないと意味がありませんか?
枠を埋める義務はありません。月1万円の例でも元本と運用の仮定を分けて検討できます。生活費や近い教育費を圧迫せず続けられることを優先しましょう。
12歳から自由に引き出せますか?
原則として払出しには制限があり、12歳以降も子供のための使途、本人同意の書面、親権者の申出などの条件があります。全年齢で自由に出せる口座と考えず、金融庁と利用会社の現行案内を確認してください。
3%や5%で増える保証はありますか?
保証はありません。利益が出る年だけでなく損失が出る年もあり、費用や物価も実際の結果へ影響します。表を目標額の約束とせず、下落しても必要な支払いに対応できる積立額と資金配分を検討してください。

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