花束を長く楽しみたくても、ドライフラワーはいつ、どうやって作ればよいのか迷いますよね。初めてなら、新鮮な花を少量ずつ束ね、風通しのよい日陰に逆さにつるす方法から始められます。水分が抜けるまで待ち、乾いた状態を確かめてから飾りましょう。
花瓶で十分に楽しんでしおれてからでは、きれいな形を残しにくくなります。また、花の種類や湿度によって仕上がりと所要時間は変わります。生花と同じ色や形を必ず保てるわけではなく、乾燥で生まれる変化も楽しむ作り方です。
向いている花と道具、つるす手順、乾燥の見極め、シリカゲルを使う方法との違い、失敗しやすい点を整理します。最初から大きな花束を全部加工せず、少量で条件を確かめると、次に作るときにも役立ちます。
ドライフラワー作りは花と方法を選ぶところから
自然乾燥で作る方法は、花を逆さにつるす「ハンギング法」と呼ばれます。茎を残した姿を楽しみたいときに取り組みやすく、特別な機械を用意する必要もありません。乾燥場所を確保できるかを先に確認しましょう。
農林水産省の花を楽しむ記事では、バラ、スターチス、カスミソウ、ユーカリなどが紹介されています。花材によって色や形の残り方は異なるので、同じ束でも全部が同じ日に乾くとは考えないようにします。
水分の多い花や大きく開いた花は、乾くまでに形が崩れやすいことがあります。初回は少ない本数で試し、仕上がりが好みに合うかを見ます。大切な記念の花束なら、全部を一度に使わず、生花で楽しむ分と加工する分を分ける案もあります。
用意する道具と乾燥場所
- 新鮮な花材
- 茎を切るはさみ
- 束を留める輪ゴムやひも
- つり下げるひもと、重さを支えられる場所
- 落ちた葉や花びらを受ける紙など
道具をそろえる前に、直射日光を避けて空気が流れる場所があるかを見ます。浴室や調理の湯気が届く場所など、湿気の多い位置は候補から外しましょう。人が通るたびに花へぶつかる高さも避けます。
つるす金具やフックは、設置面と荷重の条件を確認してください。花が軽くても、外れたフックが人や家具に当たると困ります。賃貸住宅では、穴や粘着剤を使ってよい場所かも先に確かめておくと安心です。
つるして作る手順
1.傷んだ部分と余分な葉を取り除く
花を一本ずつ見て、傷みや変色のある部分を確認します。茎の下のほうの葉や、束ねたときに重なりすぎる葉を減らし、空気が通りやすい形に整えます。水が付いている場合は、表面の水分が残ったまま密に束ねないようにしてください。
完成後にどの長さで飾るかを考え、茎を整えます。短く切りすぎると、後から長く戻すことはできません。小瓶に挿す、壁に飾るなど、予定を大まかに決めてから切ると使いやすくなります。
2.少量ずつ束ねる
最初は三〜五本程度の小さな束を目安にし、花や葉が混み合うならさらに減らします。大きな花は一本ずつつるす方法もあります。本数を優先するのではなく、花同士が押し合わず空気が通る状態を作ることが大切です。
茎が乾くと束が緩むことがあるので、落ちない留め方を選びます。ただし、花首や細い茎を強く締めてつぶさないようにしましょう。形が重なる部分は、つるす前に少し離して整えておきます。
3.花を下にして日陰につるす
束を逆さにしてつるし、周囲の壁やほかの束に花が触れないよう間隔を取ります。乾燥中の花は少しずつ姿が変わるので、毎日何度も触って確認する必要はありません。見るだけで状態を確かめ、触る回数を減らすと花びらを落としにくくなります。
乾燥期間は一〜三週間ほどが目安ですが、花材や季節、室内の湿度で変わります。予定の日数を過ぎたから完成と決めず、花と茎の状態で判断してください。急ぐために日差しや熱を強く当てると、望まない変色や傷みにつながる場合があります。
乾いたかどうかを確認する
花がかさっとした感触になり、茎もしっかり乾いているかを、壊さないようそっと確認します。花の外側だけでなく、重なった部分や束の内側にも湿り気が残っていないかを見ましょう。
少し迷う状態なら、すぐに密閉して飾るより、つるす時間を延ばして経過を見ます。一方、変な臭いやカビらしい付着物がある場合は、そのままほかの花と一緒に保存しないでください。傷みがある花を無理に作品へ入れず、周囲の花や乾燥場所も確認します。
完成日だけでなく、花の種類、本数、つるした場所を簡単にメモしておくと、次に作るときの比較になります。「この部屋なら必ず何日」と固定せず、そのときの状態を見るための記録として使いましょう。
シリカゲルを使う方法との違い
花の形を立体的に残したいときには、乾燥剤に埋める方法も選択肢です。日本化工機材の作り方では、ドライフラワー用の細かなシリカゲルと密閉容器を使う手順が案内されています。食品などに付属する乾燥剤の袋を、そのまま同じ道具として代用する方法ではありません。
茎を短くした花を、花びらの隙間にも乾燥剤が入るよう丁寧に埋め、製品が示す期間と方法で乾かします。取り出す際も花びらが壊れやすいので、容器を勢いよく振ったり、指で強くこすったりしないようにします。
| 方法 | 考えやすい用途 | 準備と確認 |
|---|---|---|
| つるす | 茎を残して飾る、小さな束を作る | 日陰と通風、乾燥中の設置場所 |
| シリカゲル | 花部分を小さな作品に使う | 専用品と容器、製品ごとの使用手順 |
電子レンジを使う製品もありますが、すべての乾燥剤や容器が対応しているわけではありません。手元の製品の説明にない加熱方法や、別商品のワット数・時間を流用しないでください。
よくある失敗を次の工夫につなげる
花がつぶれた場合は、束が大きすぎた、壁に当たっていた、取り扱いで押してしまったなどを振り返ります。色が好みと違う場合も、必ず手順の失敗とは限りません。花材自体の変化もあるため、別の種類や別の乾燥方法を少量で試す余地があります。
乾きが遅い場合は、日数だけを増やす前に、葉や花が密集していないか、置き場所に湿気がこもっていないかを見ます。花を一度に増やさず、乾燥場所の広さに合った量へ調整すると管理しやすくなります。
完成後も日差しと湿気を避ける
乾いた花は、水を入れない花瓶や小さなスワッグなどにして楽しめます。生花より折れたり散ったりしやすいので、強く握らず、茎を支えて扱いましょう。ほこりがたまりやすい場所や、人が頻繁に触れる場所は避けて考えます。
プリザーブドフラワーは、生花に保存用の加工を施したもので、単に水分を抜くドライフラワーとは異なります。農林水産省の説明でも両者は区別されています。手作りの乾燥だけで、同じ柔らかさや色を再現できるとは考えないようにしましょう。
最初は少量の新鮮な花を、空気が通る日陰につるすところから始めてください。完成までの変化と飾った姿を見比べると、自分が好きな花材や仕上がりも見つけやすくなります。


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