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年末調整の仕訳|還付・追加徴収と預り金の処理

年末調整の還付と追加徴収を預り金の仕訳へ整理する帳簿 仕事・お金
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年末調整の還付を給与と一緒に振り込むと、帳簿では給与を増やすのか、税金の科目を使うのか迷うことがあります。会社側の仕訳では、従業員から預かった源泉所得税に関する預り金を軸に整理します。還付は会社の給与費用を増やす取引ではなく、追加徴収も会社の売上や雑収入ではありません。

分かりやすくするには、通常の給与から預かる税額、年末調整による還付・追加徴収、税務署へ納付する金額を別々に確認します。実際の支払が一回でも、取引の意味は同じではありません。会計ソフトが給与と連携している場合は、自動登録分との重複も確認が必要です。

預り金の考え方、還付と追加徴収の仕訳例、納付時の処理、預り金が不足する場合の確認を整理します。仮の金額で借方と貸方を照合すれば、給与台帳・振込額・帳簿をどう対応させるか見通しを付けやすくなります。

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年末調整の差額は預り金を軸に整理する

還付金は会社の費用ではない

源泉所得税は、会社が従業員の給与から預かり、所定の手続きで納付する税金です。会社の帳簿では、従業員から預かった金額を預り金として管理します。年末調整で払い過ぎが分かり従業員へ返す場合は、その預り金を減らす方向になります。

還付金を給料手当などの費用へ加えると、本来の給与費用を過大にするおそれがあります。従業員にお金を払うという共通点だけで給与費用にせず、給与そのものと預かった税金の返還を分けましょう。

会計ソフトの仕訳例として、freeeの年末調整還付金の勘定科目に関する案内も、預り金を使い通常の源泉所得税と還付額を区別する扱いを説明しています。実際に使う科目名や補助科目は、自社の帳簿に合わせて確認してください。

通常の源泉所得税と年末調整額を分ける

12月給与から通常どおり預かる源泉所得税と、年末調整で返す金額は別の要素です。給与明細に一つの差引額として表示されても、帳簿へ入力するときは、それぞれの元の数字を確認できるようにします。

給与計算ソフトから仕訳が連携される場合は、どこまで自動反映されるか確認しましょう。自動登録された還付分に、手入力で同じ還付仕訳を追加すると二重になります。給与台帳と会計仕訳を、従業員別の差額や全体合計で照合することが大切です。

従業員へ還付する場合の仕訳例

単独で振り込む例は借方預り金・貸方預金

ここでは、年末調整の還付金2万円を給与とは別に普通預金から振り込むと仮定します。特定の従業員の実際の税額ではなく、仕訳の方向を示す例です。

取引 借方 貸方
還付金2万円を単独で振込 預り金 20,000円 普通預金 20,000円

従業員へ返すことで預り金を2万円減らし、普通預金も2万円減らします。借方と貸方はともに2万円で一致します。摘要には年末調整還付など、給与本体の支払と区別できる内容を残しておくと後から確認しやすくなります。

同じ「還付」という言葉でも、会社自身の法人税等の還付と、従業員の年末調整還付は取引が異なります。会社が受け取る還付金の仕訳例を、従業員へ返す取引へ流用しないようにしてください。

給与と一緒なら源泉税と差額を分けて検算

給与と同時に還付する場合は、給与本体の仕訳に年末調整の差額を組み合わせます。振込額には通常給与の差引支給額と還付金が含まれるため、振込総額をすべて給料手当として登録しないよう注意してください。

検算は、通常給与の支給額、社会保険料等の控除、通常の源泉所得税、年末調整還付額を分けて行います。給与仕訳と還付仕訳を別伝票にする場合も、普通預金の減少額が実際の振込額と一致するかを確認します。

銀行明細を会計ソフトへ取り込む運用では、給与仕訳ですでに預金減少を記録していないかも確認してください。実際の振込が一度であるのに、連携仕訳と銀行明細の登録で支払を二度計上しないことが必要です。

追加徴収と税務署納付の仕訳を区別

追加徴収は預り金が増える

年末調整で不足分を従業員から追加で受け取る場合は、会社が預かる税額が増えます。仮に追加徴収1万円を従業員から普通預金へ別途入金してもらった場合は、次の方向です。

取引 借方 貸方
追加徴収1万円を別途入金 普通預金 10,000円 預り金 10,000円

入金があるからといって売上や雑収入にはしません。後で納付する従業員の税金を追加で預かる取引です。借方と貸方はともに1万円で一致しています。

給与から追加徴収する場合は、上の単独入金例と資金の動きが違います。従業員へ支払う給与の振込額が減り、その分の預り金が増える形です。実際には入金されていない普通預金を増やさず、給与仕訳の構成に沿って処理してください。

納付時は預り金を取り崩す

税務署へ源泉所得税を納付するときは、従業員から預かった金額を取り崩します。たとえば納付額3万円を普通預金から支払う仮定例では、借方が預り金3万円、貸方が普通預金3万円です。

従業員への還付と税務署への納付は、どちらも預り金を減らす方向ですが、相手先と根拠資料が違います。従業員の精算記録と、所得税徴収高計算書などの納付資料を分けて保管し、同じ額を二度処理していないか確認しましょう。

給与計算上の年末調整額、従業員へ実際に返した額、徴収した額、納付した額をつなげると、預り金残高の理由を説明しやすくなります。差額が出たときに、根拠なく費用や雑収入へ振り替えて帳尻を合わせないようにしてください。

預り金が不足・納付額ゼロになる場合

還付しきれない額は国税庁の精算手順を確認

還付額がその月に預かる源泉所得税より多い場合もあります。国税庁の年末調整の手順では、過納額をその月分の源泉徴収税額から差し引いて還付し、還付しきれない額はその後の源泉徴収税額から順次還付する方法などを案内しています。

会社が従業員へ返す金額と、税務署へ納める金額を混同しないでください。源泉所得税の納付額がゼロになる場合でも、所得税徴収高計算書の提出が必要です。「振込がないから納付関係の作業も不要」と判断しないようにしましょう。

決算残高や科目の扱いは会社方針を確認

決算時点で預り金残高が通常と違う場合は、年末調整の精算時期、従業員への支払、翌月以後の納付との対応を確認します。預り金が不足した場合の決算処理を、どの会社でも一つの科目へ必ず振り替えるとは決めつけないでください。

自社の会計方針や顧問税理士の確認に従い、給与台帳と会計帳簿を照合します。還付、追加徴収、税務署への納付を別の取引として追い、借貸の一致と実際の入出金を確認することが、仕訳を整理する基本です。

情報確認日:2026年11月4日。仕訳例は普通預金による単独入出金等を仮定したものです。実際の科目・連携方法・決算処理は、自社の運用と税理士等に確認してください。

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