年末調整の家族情報を入力するとき、障害者の欄に「特別」と「同居特別」があり、どちらを選ぶか迷うことがあります。同居特別障害者は、特別障害者に当たる同一生計配偶者や扶養親族が、所定の家族との同居を常況としている場合の区分です。同居しているという理由だけで適用されるものではありません。
確認する順番は、税法上の障害者の区分、対象となる配偶者や親族の条件、誰との同居か、申告書の記入内容です。所得税の控除額は一般の障害者27万円、特別障害者40万円、同居特別障害者75万円ですが、控除額がそのまま還付されるわけではなく、本人自身に同居特別の75万円を適用する制度でもありません。
区分の違い、同居と生計の条件、準備する資料、入院や施設入所などで迷う場合の確認方法を整理します。本人や家族の状況を分けて伝えられれば、同居だけで判断したり、必要な控除を見落としたりすることを防ぎやすくなります。
同居特別障害者は特別障害者の親族等が対象
本人の障害者控除とは分ける
国税庁の障害者控除の説明では、納税者自身、同一生計配偶者、扶養親族が所得税法上の障害者に当たる場合を対象にしています。そのうち同居特別障害者は、特別障害者である配偶者や扶養親族について、同居の条件を確認する区分です。
納税者本人が家族と同居しているから、本人の障害者控除を75万円にする、という意味ではありません。申告書では、誰について控除を受けるのかを最初に確かめます。本人の欄と家族の欄を取り違えると、同じ言葉でも対象者が違ってしまいます。
同居する一般障害者なら自動適用ではない
一般の障害者に当たる家族が同じ家に住んでいても、それだけで同居特別障害者になるわけではありません。まず特別障害者に該当するかを確認し、その後に親族や同居の条件を見ます。障害者、特別障害者、同居特別障害者は、同じ意味の別の呼び方ではありません。
手帳の種類や等級などを、税法上の区分へ正しく対応させる必要があります。制度名が似ていても、介護保険の認定や他の福祉制度と自動的に一致するとは限りません。判断に迷うときは資料の正式名称と記載内容をもとに確認してください。
障害区分・生計・同居の条件を確認
同一生計配偶者や扶養親族に当たるか
家族について申告する場合は、同一生計配偶者や扶養親族の条件も確認します。親族関係だけでなく、その年の所得や生計の状況などが関係します。健康保険で扶養に入っていることや住民票上の世帯が同じことだけで、所得税の対象を一律に決めないでください。
2026年分の年末調整では、当年の所得要件を用います。前年の申告内容をそのまま残す前に、家族の所得見込みや状況が変わっていないか確認しましょう。控除の対象となる家族の判定と、障害の区分の判定を分けると、必要な情報を整理できます。
誰と同居を常況にしているかを確認
国税庁は、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族が、納税者自身、配偶者、納税者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている場合を説明しています。必ず納税者本人と二人で住んでいる場合だけ、という条件ではありません。
| 所得税の区分 | 控除額 | 確認すること |
|---|---|---|
| 障害者 | 27万円 | 本人または対象家族の税法上の区分 |
| 特別障害者 | 40万円 | 特別障害者の条件に該当するか |
| 同居特別障害者 | 75万円 | 対象家族の区分と所定の同居条件 |
表は所得から差し引く控除額であり、受け取る現金の額ではありません。また、同じ対象者について27万円、40万円、75万円をすべて足すものでもありません。適用する区分を確認して申告します。
扶養控除等申告書へ記入する前の資料
税法上の区分と認定資料を確認
国税庁の令和8年分年末調整の手順では、扶養控除等申告書の内容から障害者控除などを確認します。本人や家族について、該当する区分と申告書に必要な情報を整理してください。
手帳や認定資料がある場合は、種類、記載された等級、認定を受けた状況などを確認します。ただし、記事の短い説明だけで個別の障害区分を自動判定しないことが大切です。税法上の対象範囲は、国税庁の説明と資料の内容を照合して確認します。
会社がどの情報や確認資料を求めるかも、勤務先の案内で確認してください。健康や障害に関する情報を含むため、指定された方法で担当者へ伝えます。申告の確認に関係しない詳しい症状まで、広く共有する必要があると自己判断しないようにしましょう。
16歳未満の扶養親族も障害者控除を確認
所得税の扶養控除が適用されない16歳未満の扶養親族についても、障害者控除は適用される場合があります。扶養控除の年齢条件と障害者控除の対象範囲は、別に確認してください。「子どもが16歳未満だから、障害者の欄も関係ない」とは判断できません。
反対に、子どもが対象年齢であることだけで障害者控除が自動的に付くわけでもありません。親族としての条件、障害の区分、同居の状況を順に確認します。どの欄へ記載するか迷う場合は、対象者の年齢と資料の内容を給与担当者へ伝えましょう。
入院・施設入所など迷う場合の確認先
同居の判定に迷う事情を整理
家族が長期入院している、施設へ入所している、生活の拠点が変わったなどの事情がある場合は、同居の判定を個別に確認します。同じ住所が記載されているだけで必ず同居扱いになる、家を離れたら必ず対象外になる、と単純に決めつけないでください。
確認に備え、生活している場所、離れて暮らす理由や期間、家族の生計の状況などを整理します。事実が分からないまま、控除額の大きい区分を選んでおく対応は避けましょう。必要な確認事項が分かれば、どの資料を揃えるかも明確になります。
勤務先や税務署へ条件を伝えて確認
まず勤務先へ申告書の記入方法や必要資料を確認し、税法上の該当条件で判断に迷う場合は税務署等へ相談します。問い合わせでは、対象者が本人なのか家族なのか、障害区分の根拠資料、同居の状況を分けて説明してください。
制度上の区分と家族の事実を順に整理することで、申告書の選択肢だけを見て迷う状態から進めます。提出後に家族の状況や申告内容の誤りが分かった場合も、勤務先へ変更を伝え、必要な訂正を確認しましょう。
情報確認日:2026年11月5日。2026年分の一般的な整理です。個別の障害区分・同居条件は国税庁の資料と税務署等で確認してください。


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